Claudeを使いこなすテクニック
基本操作に慣れてきたら、以下の機能を使ってClaudeをさらに活用できます。
CLAUDE.md(プロジェクト設定ファイル)
プロジェクトのルートに CLAUDE.md ファイルを作成すると、Claudeがそのプロジェクトのルールや文脈を自動的に理解します。
CLAUDE.mdに書く内容の例:
# プロジェクト概要
このプロジェクトは社内の経費精算システムです。
## 技術スタック
- フロントエンド: React + TypeScript
- バックエンド: Python (FastAPI)
- データベース: PostgreSQL
## コーディング規約
- 変数名は日本語コメントで説明を付ける
- エラーメッセージは日本語で表示する
- テストは必ず書く
## 注意点
- 本番環境のデータは扱わない
- APIキーは .env ファイルに保存する効果:
- 毎回「このプロジェクトは…」と説明しなくて済む
- プロジェクトのルールに沿ったコードを生成してくれる
- チーム全員が同じ設定でClaudeを使える
配置場所と使い分け:
| 種類 | 場所 | 用途 |
|---|---|---|
| プロジェクト用 | プロジェクトフォルダ/CLAUDE.md | そのプロジェクト固有のルール(技術スタック、コーディング規約、ディレクトリ構成など) |
| グローバル | ~/.claude/CLAUDE.md | 自分の好みの設定(コミットメッセージのスタイル、言語設定、作業スタイルなど) |
グローバル設定はすべてのプロジェクトに適用されます。プロジェクト用の設定がある場合は、両方が読み込まれます。
MCPサーバー(外部サービス連携)
MCP(Model Context Protocol) を使うと、Claudeが外部サービスと連携できるようになります。
MCPとは?
Claudeの能力を拡張する仕組みです。例えば:
- Slackのメッセージを読み書きする
- Shopifyの商品データを取得する
- データベースに直接クエリを実行する
- ファイルシステムを操作する
設定方法
VS Codeの設定(settings.json)でMCPサーバーを追加します。
設定ファイルの開き方:
Cmd + Shift + Pでコマンドパレットを開く- 「Preferences: Open User Settings (JSON)」を選択
設定例(Slack MCP):
{
"claude.mcpServers": {
"slack": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@anthropic/mcp-server-slack"],
"env": {
"SLACK_BOT_TOKEN": "xoxb-your-token-here",
"SLACK_TEAM_ID": "T0123456789"
}
}
}
}MCPサーバーの種類
MCPサーバーは提供するものによって3つのタイプに分類できます:
| タイプ | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 情報・ドキュメント提供型 | APIドキュメントやスキーマ情報を提供(参照用) | Shopify Dev MCP |
| データ提供型 | 実際のデータにアクセス(読み書き可能) | GitHub、Shopify、Slack、PostgreSQL |
| ツール・アクション型 | 操作や処理を実行 | Playwright、Filesystem、Fetch |
例: Shopify関連のMCPの違い
| MCP | タイプ | 用途 |
|---|---|---|
| Shopify Dev MCP | 情報提供型 | APIドキュメント検索、開発時の参照(認証不要) |
| Shopify MCP | データ提供型 | 実際の商品・在庫・注文データにアクセス(認証必要) |
よく使うMCPサーバー
情報・ドキュメント提供型(参照用、認証不要が多い)
| MCP | 用途 | 活用例 |
|---|---|---|
| Shopify Dev MCP | Shopify開発支援 | API仕様の検索、Polaris/Hydrogen/Functionsの活用 |
データ提供型(実データアクセス、認証が必要)
| MCP | 用途 | 活用例 |
|---|---|---|
| GitHub | GitHub連携 | Issue/PR管理、コードレビュー、リポジトリ操作 |
| Slack | Slackとの連携 | メッセージ投稿、チャンネル情報取得 |
| Shopify | EC運営支援 | 商品データ取得、在庫確認、注文管理 |
| Notion | Notion連携 | ページ作成・編集、データベース操作 |
| Google Drive | ドライブ連携 | ファイル検索・取得 |
| PostgreSQL | DB操作 | データ取得・更新、SQL実行 |
| Memory | 知識グラフ | 情報の永続化、関連情報の記憶 |
ツール・アクション型(操作を実行)
| MCP | 用途 | 活用例 |
|---|---|---|
| Playwright | ブラウザ自動化 | E2Eテスト、UI操作自動化 |
| Filesystem | ファイル操作 | 特定フォルダ外のファイルアクセス |
| Git | Gitリポジトリ操作 | コミット履歴検索、差分確認 |
| Fetch | Web取得 | URLからコンテンツ取得、API呼び出し |
| Time | 時刻・タイムゾーン | 時刻変換、タイムゾーン計算 |
| Sequential Thinking | 思考支援 | 複雑な問題の段階的解決 |
詳細は MCP公式リポジトリ や Awesome MCP Servers を参照してください。
Shopify Dev MCP
Shopifyアプリ開発時に便利なMCPサーバーです。認証不要でローカルで動作します。
タイプ: 情報・ドキュメント提供型(実データへのアクセスはなし)
できること:
- Shopify APIドキュメントの検索
- Admin GraphQL APIのスキーマ探索
- Polaris、Hydrogen、Storefront Web Componentsの情報取得
- Shopify Functionsの開発支援
設定例:
{
"claude.mcpServers": {
"shopify-dev": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@shopify/dev-mcp"]
}
}
}Shopify MCP(データ提供型)
Shopifyストアの実データにアクセスするMCPサーバーです。認証が必要です。
タイプ: データ提供型(実際の商品・在庫・注文にアクセス)
活用例:
ECサイト運営で以下のようなことができます:
在庫が10個以下の商品を一覧にして先週の売上トップ10を集計して商品「サマーTシャツ」の価格を2,980円に更新してSlack連携の活用
SlackのMCPサーバーを設定すると、Claudeから直接Slackを操作できます。
できること
情報収集:
#general チャンネルの今日のメッセージを要約して@田中さん からの未読メンションを確認して投稿作成:
#dev-team に今週の進捗報告を投稿して。内容は以下:
- 機能Aを実装完了
- 機能Bはテスト中分析:
#support チャンネルの過去1週間の問い合わせを分析して、
よくある質問をまとめて設定に必要なもの
- Slack Bot Token: Slackワークスペースで作成
- Team ID: Slackの設定から取得
- 必要な権限: channels:read, chat:write など
詳しい設定方法はメンターに相談してください。
サブエージェント(自動タスク分割)
Claudeは複雑なタスクを自動的に小さなタスクに分割して、並列で処理することがあります。これをサブエージェントと呼びます。
どんなとき使われる?
- 複数ファイルを同時に検索・編集するとき
- 大きなリファクタリングを行うとき
- テストを並列実行するとき
例
プロジェクト内のすべてのJavaScriptファイルで、
var を let または const に置き換えて→ Claudeが自動的に:
- 対象ファイルを探すエージェント
- 各ファイルを修正するエージェント
- 変更を検証するエージェント
を起動して、効率的に処理します。
確認方法
サブエージェントが動いているとき、チャットに「Agent」などの表示が出ることがあります。 複数の処理が同時に進むので、単純なタスクより結果が出るまで時間がかかる場合があります。
Agent Teams(チーム機能)
Agent Teamsは、サブエージェントをさらに発展させた機能です。ユーザーが役割を定義したエージェントチームを作成し、協調して作業させることができます。
サブエージェントとの違い
| 機能 | サブエージェント | Agent Teams |
|---|---|---|
| タスク分割 | Claudeが自動で判断 | ユーザーが役割を定義 |
| 専門性 | 汎用的 | 役割に特化(QA、フロントエンド等) |
| 連携 | 独立して処理 | エージェント間でメッセージ交換 |
| 設定 | 不要 | CLAUDE.md等で定義 |
役割の例
Agent Teamsでは、以下のような専門家を定義できます:
- QAエキスパート: テスト作成、品質チェック担当
- フロントエンド担当: UI/UX、React/Vue等の実装
- バックエンド担当: API、データベース、サーバー処理
- セキュリティ担当: 脆弱性チェック、セキュリティレビュー
- ドキュメント担当: README、API仕様書の作成
使用例
このプロジェクトにQAチームとして参加して、
テストカバレッジを改善してください→ QAエキスパートとしての視点で、テスト戦略を提案し、テストコードを作成します。
現在の状況
Agent Teamsは実験的機能として提供されています。基本的なサブエージェント機能は自動的に使われますが、詳細なチーム定義機能は今後さらに発展していく予定です。
まずはサブエージェントの自動分割機能を活用し、必要に応じてAgent Teamsの設定を検討してください。