Day 1: セットアップClaudeの基本的な使い方

Claudeの基本的な使い方

Claude Codeを使って、AIと一緒にプログラミングする方法を学びましょう。


Claude Codeとは?

Claude Codeは、VS Code上でClaude(AI)と対話しながらプログラミングできる拡張機能です。

2つのインターフェース

Claude Codeには2つの使い方があります:

インターフェース説明特徴
チャットUI(VS Code拡張)VS Codeのサイドバーで対話初心者向け、直感的
ターミナルコマンドラインで対話上級者向け、高速操作

このワークショップでは主にチャットUIを使います。

VS Code UI

  • 中央のClaudeアイコン: ターミナルを開くアイコン
  • 右下のアイコン: Claude CodeのチャットUIを開くアイコン

ターミナルでの起動方法(参考):

claude

ターミナルで claude と入力するとClaude Codeが起動します。

注意: /compact/clear などのスラッシュコマンドは、ターミナルでのみ使用可能です。チャットUIでは、新しいチャットを開始するには「+」ボタンを使用します。


あなたがやること

  • 自然言語で「何を作りたいか」を伝える
  • 出来上がったものを確認する
  • 修正や追加をお願いする

Claudeがやること

  • コードを書く
  • ファイルを作成・編集する
  • エラーを修正する
  • わからないことを説明する

基本の流れ

1. Claude Codeを開く

  1. VS Codeでプロジェクトフォルダを開く
  2. 左サイドバーの Claudeアイコン をクリック
  3. チャットパネルが表示される

2. 作りたいものを伝える

チャット欄に入力してEnter:

今日の日付を表示するプログラムを作って

3. Claudeが作業する

Claudeがコードを書き、ファイルを作成します。 作業内容は画面に表示されるので、何をしているか確認できます。

4. 確認して、必要なら修正を依頼

時刻も一緒に表示して
フォーマットを YYYY年MM月DD日 にして

承認(許可)の判断

Claudeがファイルの作成・編集・コマンド実行をするとき、あなたの許可を求めてきます

許可が必要な操作

  • ファイルの作成・編集
  • コマンドの実行(プログラムの実行など)
  • ファイルの削除

判断のポイント

表示内容判断
作成したいファイル名・内容が妥当Allow(許可)
実行するコマンドが理解できるAllow(許可)
よくわからない一旦 Deny(拒否) して質問する

迷ったら

このコマンドは何をするの?

と聞いてから判断すればOKです。許可を間違えても、後から修正できます。

一括許可のオプション

同じ種類の操作を何度も許可するのが面倒な場合、「Allow for this session」などのオプションで、セッション中は自動許可にすることもできます。


使用量の制限について

Claude Codeには使用量の制限があります。上限に達すると一時的に使えなくなります。

制限の種類

制限内容リセット
5時間セッション使い始めから5時間の使用量5時間後にリセット
週間Quota1週間の使用量上限7日間のローリングウィンドウ

制限に近づいたら

  • 画面に警告が表示されます
  • 制限に達すると、指定された時間まで待つ必要があります(「Today ○○にリセット」と表示されます)
  • Maxプランへの切り替え: メンターに声をかけてください(会社負担で対応します)

使用量を節約するコツ

  • 不要に長い会話を続けない
  • 新しいトピックは新規チャット(「+」ボタン)で始める
  • 一度で完璧を目指さず、小さく試す

会話が長くなったときの対処

Claudeとの会話が長くなると、動作が遅くなったり、古い内容を忘れたりすることがあります。 これは Quota(使用量制限)とは別の問題 です。

対処法

チャットUI(VS Code)の場合:

  • +」ボタンで新しいチャットを開始するのが効果的です

ターミナルの場合:

  • /compact コマンドで会話履歴を圧縮できます

こんなときに新しいチャットを

  • 会話が長くなってきたとき
  • 「さっき言ったことを忘れてる?」と感じたとき
  • 新しい作業を始めるとき

話しかけ方のコツ

良い例

「CSVファイルを読み込んで、売上の合計を計算するツールを作って」
「ボタンを押したらメッセージが表示されるWebページを作って」
「このエラーを直して」
「このコードが何をしているか説明して」

より良い例(具体的に伝える)

「CSVファイル(1列目が日付、2列目が商品名、3列目が金額)を読み込んで、
金額の合計を計算するPythonスクリプトを作って」
「入力欄とボタンがあって、ボタンを押すと入力した名前に
『こんにちは、○○さん!』と表示するWebページを作って。HTMLとJavaScriptで。」

ポイント

  1. 何を作りたいか を明確に
  2. どんな入力/出力か を具体的に
  3. 使う技術 の希望があれば伝える(Python、JavaScript など)

わからなければ、ざっくり伝えてOK。Claudeが質問してくれます。


便利な機能

@メンションでファイルを参照させる

特定のファイルについて質問したいとき、@ を使ってファイルを指定できます。

@index.html を見て、ボタンの色を青に変えて
@data.csv の内容を分析して、売上のトレンドを教えて

使い方:

  1. チャット欄で @ を入力
  2. ファイル名の候補が表示される
  3. 選択してメッセージを続ける

Claudeがファイルの中身を読んで、的確に対応してくれます。


画像を見せる

スクリーンショットやデザイン画像をClaudeに見せることができます。

使い方:

  • チャット欄に画像を ドラッグ&ドロップ
  • または ペーストCmd + V

活用例:

[スクリーンショットを貼り付けて]
このエラー画面の意味を教えて
[デザイン画像を貼り付けて]
この画面と同じようなレイアウトをHTMLで作って
[手書きのスケッチを貼り付けて]
このUIを実装して

コードを選択して質問する

VS Codeでコードを選択して、直接Claudeに質問できます。

使い方:

  1. VS Codeのエディタでコードを 選択(ドラッグ)
  2. 右クリック → 「Claude: Add to Chat
  3. 選択したコードがチャットに追加される
  4. 質問を入力

活用例:

[コードを選択して追加]
この部分が何をしているか説明して
[コードを選択して追加]
ここにバグがありそう。確認して

プロジェクト全体を理解させる

新しいプロジェクトで作業を始めるとき、まず全体像を把握させると効果的です。

このプロジェクトの構成を説明して
このプロジェクトで使っている技術スタックを教えて
主要なファイルと役割を一覧にして

Claudeがフォルダ構造やファイルを読んで、プロジェクトを理解します。


効果的に進めるコツ

小さく始めて、少しずつ追加する

一度に完璧なものを作ろうとせず、最小限から始めましょう。

良い進め方:

1. まず「Hello World」だけ表示するページを作って
2. 次に入力フォームを追加して
3. 次にボタンを押したら挨拶を表示するようにして
4. 次にデザインを整えて

避けたい進め方:

入力フォームとボタンがあって、押したら挨拶が表示されて、
デザインも綺麗で、バリデーションもあって、
エラーハンドリングもあって、レスポンシブ対応もして...

一度に全部伝えると、Claudeも混乱しやすくなります。


うまくいかないときはリセットする

会話が長くなったり、Claudeが混乱してそうなときは、最初からやり直すのが効果的です。

リセットのサイン:

  • 同じエラーを何度も直せない
  • 以前言ったことを忘れている
  • 提案がどんどん複雑になる

リセット方法:

  1. チャットパネル上部の「+」ボタンで新しいチャットを開始(ターミナルでは /clear
  2. やりたいことをシンプルに伝え直す
  3. 最小限の機能から再スタート

遠回りに見えますが、結果的に早く進むことが多いです。


よく使う操作

新しいチャットを始める

チャットパネル上部の「+」ボタンをクリックします。 新しい話題を始めるときに使います。

直前の変更を取り消す

Claudeが作った変更を元に戻したいとき:

さっきの変更を元に戻して

または、Claudeの回答の横にある「Undo」ボタンでも戻せます。

ターミナルで使えるコマンド(参考)

ターミナルでClaude Codeを使う場合は、以下のスラッシュコマンドが使えます:

コマンド説明
/clear会話をクリア
/compactコンテキストを圧縮(会話が長くなったとき)
/helpコマンド一覧を表示

注意: これらのコマンドはチャットUIでは使用できません。


上級機能

基本操作に慣れてきたら、以下の機能を使ってClaudeをさらに活用できます。

CLAUDE.md(プロジェクト設定ファイル)

プロジェクトのルートに CLAUDE.md ファイルを作成すると、Claudeがそのプロジェクトのルールや文脈を自動的に理解します。

CLAUDE.mdに書く内容の例:

# プロジェクト概要
 
このプロジェクトは社内の経費精算システムです。
 
## 技術スタック
- フロントエンド: React + TypeScript
- バックエンド: Python (FastAPI)
- データベース: PostgreSQL
 
## コーディング規約
- 変数名は日本語コメントで説明を付ける
- エラーメッセージは日本語で表示する
- テストは必ず書く
 
## 注意点
- 本番環境のデータは扱わない
- APIキーは .env ファイルに保存する

効果:

  • 毎回「このプロジェクトは…」と説明しなくて済む
  • プロジェクトのルールに沿ったコードを生成してくれる
  • チーム全員が同じ設定でClaudeを使える

配置場所と使い分け:

種類場所用途
プロジェクト用プロジェクトフォルダ/CLAUDE.mdそのプロジェクト固有のルール(技術スタック、コーディング規約、ディレクトリ構成など)
グローバル~/.claude/CLAUDE.md自分の好みの設定(コミットメッセージのスタイル、言語設定、作業スタイルなど)

グローバル設定はすべてのプロジェクトに適用されます。プロジェクト用の設定がある場合は、両方が読み込まれます。


MCPサーバー(外部サービス連携)

MCP(Model Context Protocol) を使うと、Claudeが外部サービスと連携できるようになります。

MCPとは?

Claudeの能力を拡張する仕組みです。例えば:

  • Slackのメッセージを読み書きする
  • Shopifyの商品データを取得する
  • データベースに直接クエリを実行する
  • ファイルシステムを操作する

設定方法

VS Codeの設定(settings.json)でMCPサーバーを追加します。

設定ファイルの開き方:

  1. Cmd + Shift + P でコマンドパレットを開く
  2. 「Preferences: Open User Settings (JSON)」を選択

設定例(Slack MCP):

{
  "claude.mcpServers": {
    "slack": {
      "command": "npx",
      "args": ["-y", "@anthropic/mcp-server-slack"],
      "env": {
        "SLACK_BOT_TOKEN": "xoxb-your-token-here",
        "SLACK_TEAM_ID": "T0123456789"
      }
    }
  }
}

MCPサーバーの種類

MCPサーバーは提供するものによって3つのタイプに分類できます:

タイプ説明
情報・ドキュメント提供型APIドキュメントやスキーマ情報を提供(参照用)Shopify Dev MCP
データ提供型実際のデータにアクセス(読み書き可能)GitHub、Shopify、Slack、PostgreSQL
ツール・アクション型操作や処理を実行Playwright、Filesystem、Fetch

例: Shopify関連のMCPの違い

MCPタイプ用途
Shopify Dev MCP情報提供型APIドキュメント検索、開発時の参照(認証不要)
Shopify MCPデータ提供型実際の商品・在庫・注文データにアクセス(認証必要)

よく使うMCPサーバー

情報・ドキュメント提供型(参照用、認証不要が多い)

MCP用途活用例
Shopify Dev MCPShopify開発支援API仕様の検索、Polaris/Hydrogen/Functionsの活用

データ提供型(実データアクセス、認証が必要)

MCP用途活用例
GitHubGitHub連携Issue/PR管理、コードレビュー、リポジトリ操作
SlackSlackとの連携メッセージ投稿、チャンネル情報取得
ShopifyEC運営支援商品データ取得、在庫確認、注文管理
NotionNotion連携ページ作成・編集、データベース操作
Google Driveドライブ連携ファイル検索・取得
PostgreSQLDB操作データ取得・更新、SQL実行
Memory知識グラフ情報の永続化、関連情報の記憶

ツール・アクション型(操作を実行)

MCP用途活用例
Playwrightブラウザ自動化E2Eテスト、UI操作自動化
Filesystemファイル操作特定フォルダ外のファイルアクセス
GitGitリポジトリ操作コミット履歴検索、差分確認
FetchWeb取得URLからコンテンツ取得、API呼び出し
Time時刻・タイムゾーン時刻変換、タイムゾーン計算
Sequential Thinking思考支援複雑な問題の段階的解決

詳細は MCP公式リポジトリAwesome MCP Servers を参照してください。

Shopify Dev MCP

Shopifyアプリ開発時に便利なMCPサーバーです。認証不要でローカルで動作します。

タイプ: 情報・ドキュメント提供型(実データへのアクセスはなし)

できること:

  • Shopify APIドキュメントの検索
  • Admin GraphQL APIのスキーマ探索
  • Polaris、Hydrogen、Storefront Web Componentsの情報取得
  • Shopify Functionsの開発支援

設定例:

{
  "claude.mcpServers": {
    "shopify-dev": {
      "command": "npx",
      "args": ["-y", "@shopify/dev-mcp"]
    }
  }
}

Shopify MCP(データ提供型)

Shopifyストアの実データにアクセスするMCPサーバーです。認証が必要です。

タイプ: データ提供型(実際の商品・在庫・注文にアクセス)

活用例:

ECサイト運営で以下のようなことができます:

在庫が10個以下の商品を一覧にして
先週の売上トップ10を集計して
商品「サマーTシャツ」の価格を2,980円に更新して

Slack連携の活用

SlackのMCPサーバーを設定すると、Claudeから直接Slackを操作できます。

できること

情報収集:

#general チャンネルの今日のメッセージを要約して
@田中さん からの未読メンションを確認して

投稿作成:

#dev-team に今週の進捗報告を投稿して。内容は以下:
- 機能Aを実装完了
- 機能Bはテスト中

分析:

#support チャンネルの過去1週間の問い合わせを分析して、
よくある質問をまとめて

設定に必要なもの

  1. Slack Bot Token: Slackワークスペースで作成
  2. Team ID: Slackの設定から取得
  3. 必要な権限: channels:read, chat:write など

詳しい設定方法はメンターに相談してください。


サブエージェント(自動タスク分割)

Claudeは複雑なタスクを自動的に小さなタスクに分割して、並列で処理することがあります。これをサブエージェントと呼びます。

どんなとき使われる?

  • 複数ファイルを同時に検索・編集するとき
  • 大きなリファクタリングを行うとき
  • テストを並列実行するとき

プロジェクト内のすべてのJavaScriptファイルで、
var を let または const に置き換えて

→ Claudeが自動的に:

  1. 対象ファイルを探すエージェント
  2. 各ファイルを修正するエージェント
  3. 変更を検証するエージェント

を起動して、効率的に処理します。

確認方法

サブエージェントが動いているとき、チャットに「Agent」などの表示が出ることがあります。 複数の処理が同時に進むので、単純なタスクより結果が出るまで時間がかかる場合があります。


Agent Teams(チーム機能)

Agent Teamsは、サブエージェントをさらに発展させた機能です。ユーザーが役割を定義したエージェントチームを作成し、協調して作業させることができます。

サブエージェントとの違い

機能サブエージェントAgent Teams
タスク分割Claudeが自動で判断ユーザーが役割を定義
専門性汎用的役割に特化(QA、フロントエンド等)
連携独立して処理エージェント間でメッセージ交換
設定不要CLAUDE.md等で定義

役割の例

Agent Teamsでは、以下のような専門家を定義できます:

  • QAエキスパート: テスト作成、品質チェック担当
  • フロントエンド担当: UI/UX、React/Vue等の実装
  • バックエンド担当: API、データベース、サーバー処理
  • セキュリティ担当: 脆弱性チェック、セキュリティレビュー
  • ドキュメント担当: README、API仕様書の作成

使用例

このプロジェクトにQAチームとして参加して、
テストカバレッジを改善してください

→ QAエキスパートとしての視点で、テスト戦略を提案し、テストコードを作成します。

現在の状況

Agent Teamsは実験的機能として提供されています。基本的なサブエージェント機能は自動的に使われますが、詳細なチーム定義機能は今後さらに発展していく予定です。

まずはサブエージェントの自動分割機能を活用し、必要に応じてAgent Teamsの設定を検討してください。


困ったときは

エラーが出たとき

エラーメッセージをそのままClaudeに見せてください:

このエラーが出た。直して

Claudeがエラーメッセージを読んで、原因を説明し、修正してくれます。

何を聞けばいいかわからないとき

○○がしたいんだけど、どうすればいい?
○○って何?
このプロジェクトで次に何をすればいいと思う?

遠慮なく質問してください。Claudeは説明が得意です。

Claudeの提案がよくわからないとき

もう少し詳しく説明して
初心者向けに説明して
なぜそうするの?

実践: 最初の一歩

環境構築が終わったら、以下を試してみましょう。

練習1: 簡単な計算

VS Codeで my-first-app フォルダを開き、Claudeパネルで:

1から100までの合計を計算するPythonプログラムを作って、実行して

→ Claudeがファイルを作成・実行します。許可を求められたらAllowしましょう。

練習2: ファイル操作

fruits.txt というファイルを作って、りんご、バナナ、オレンジ を1行ずつ書いて

続けて:

fruits.txt を読み込んで、全部大文字にして表示するプログラムを作って

練習3: Webページ

シンプルな自己紹介ページをHTMLで作って。名前と趣味を表示して

続けて:

作ったHTMLファイルをブラウザで開いて

次のステップ

基本操作に慣れたら、議事録要約ツールのチュートリアルに挑戦しましょう。

実際に業務で使えるツールを、Claudeと一緒に作っていきます。